Part11「組合をつくると雇い止にされるんじゃないかと心配です」

今日のテーマは「組合をつくると(入ると)雇い止になるんなじゃいかと心配です」です
正社員と比べて「非正規雇用」で働いている人は、やはりここが不安だと思います。
例えば1年契約の契約社員であれば、「次更新してくれるだろうか」という不安が頭をよぎって会社に意見を言おうだなんて思えないと思います。
ましてや労働組合をつくろうと動こうものなら「次回の更新はなし」と言われるのは目に見えています。
でも、そんな「物言えない」状況で働かされているからこそ労働組合が必要だとも思うのです。
そもそも「契約社員なんて不安定な働き方は嫌だ!正社員にしてくれ!」と切実に願っているのは契約社員本人のはずだからです。
労働組合がもっとも必要な人ほど労働組合をつくりにくい状況で働いている。この状況を変えるためにこそ、やっぱり労働組合をつくる事が大切だと思います。
ここでは、労働組合を結成するためのポイントを紹介します。
①まず、原則です。原則は「労働組合をつくったり入ったりしたことによって不利益な扱いをしたり、解雇したりすること」は労働組合法第七条で禁止されているということは押さえておきましょう。法律で禁止された「不当労働行為」に当たります。
とはいえ、会社も馬鹿ではありませんから「労働組合をつくったから雇い止にしたんじゃないよ。仕事が減ったからだよ」などと別の理由をつけて雇い止にしてくるのが通常です。
または、感情的になって「不当労働行為上等じゃないか!法律なんか知るか!」といって雇い止にしてくる経営者もいるでしょう。
ですから、「法律に決まっているから」だけではやはり万全ではありません。
いくつかの点に留意しましょう。
②「公然化(会社に組合をつくったことを知らせる)」の前に、できるだけ職場で多数派を形成することです。
  職場での力関係(経営者と組合の)が公然化をしたあとの経営者の態度に大きく影響します。
  例えば、10人の従業員のうち8人が組合に入って団結して要求をしてきた場合、会社としても誠実に対応せざるをえ  ません。それは、8人の組合員に「そんな不誠実な対応なら仕事をしない!」とストライキでもされれば会社は回ら  なくなり大損するからです。反対に、組合員が一人とか二人とかの場合は、あとの9人なり8人でフォローさせればな  んとか回るでしょう。そうなると経営者も強気です。要求なんて聞く耳持たないということにもなりかねません。
  もちろん、経営者によっては「一人だろうが組合の要求には誠実に向き合う」「従業員の声に耳を傾ける」といった  人もいなくはないでしょうが、、、。
  やはり、人数を集めることが決定的に重要になってきます。
③さらに二点目は「労働者自身が労働基準法や労働契約法、労働組合法などの労働諸法をしっかり勉強して、日常的な違 法や権利侵害に敏感になることが必要です」そして、そういったことが起こったときには毅然と「それは労働組合法違 反ですよ!」と言えるようになることが大切です。
 権利を知らなければ、権利侵害があったことすら気づきません。
 例えば、「うちの会社はパートには有給ないから」なんて社長に言われると「ああそうなのか」と思ってしまう。「パ ートでも誰れでも有給は取ることができる」という権利を知らないと、権利を侵害されていることにも気がつかないと いうことになってしまします。
 ほかにも、「労働組合との団体交渉は正当な理由なく拒否することはできないし、誠実に対応しなければならない」と いう権利を知っていれば、「社長、ちゃんと話し合いに応じてください。法律に定められているんですよ」なんて正当 に反撃ができるわけです。
 自分たちの権利は自分たちでしっかり学び、身につける。こうしてこそ労働組合の活動も堂々とできるし、働きやすい 職場をつくることができる、権利 を守り、発展させていくスタートにつくことができます。
④経営者の発言や行動を日常的に正確に記録しておくことも後日役に立ちます。万が一、解雇や雇い止めにあったとき、 裁判などでその記録が証拠になって、経営者の違法行為を暴く力になります。
 従業員には「組合なんて作りやがって、クビにしてやる!」と言っていればあきらかな違法解雇となりますが、証拠が なければ裁判所で「そんなことは言っていません。あくまで業績が悪くなったから解雇せざるを得なかったのです。組 合差別だなんてとんでもない」なんて言い逃れをしようとしても、証拠があれば事実を認めさせ、違法行為を認定させ ることができます。
 
そんなことを気をつけながら、労働組合を結成して、みんなが安心して働ける職場を作っていきましょう。
今の時代は、労働組合を作らなければ明らかに権利は低下し続けます。雇用も守ることはできません。
権利は守らなければ守られない。要求しなけりゃ向上しない。
労働組合をつくって、当たり前の権利を守り、その権利をより向上させていきましょう。
それと、もう一つ、やはり「正社員があたりまえ」の社会を取り戻していきましょう。
根本的には1年契約とか3年契約とか、不安定な働き方を規制することが解決の道です。
労働組合に入って、法律を変えていく運動にもぜひ仲間入りしてください!!!!

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