本掲載は、

全国印刷出版産業労働組合総連合会(全印総連)が出版されている、「組合ってなんだろう?」から、一部編集して引用させていただいています。 

 

あいえるおー【ILO】

ILO(international labour organization)は、1919年に創設された世界の労働者の労働条件と生活水準の改善を目的とする国連最初の専門機関。2011年6月末現在、ILOには189の条約があります。日本の批准条約総数は現在48.最も新しくは2007年7月に職業上の安全及び健康促進枠組合条約(第187条)を批准しています。  

 

あさびら【朝ビラ】

朝の始業前の早い時間に、駅頭や企業ん社前などで、宣伝のためにビラをまくこと。  

 

いいんちょう【委員長】

普通、【執行委員会】の委員長を指す。労働組合を代表する責任者。 

 

いちじきん【一時金】

夏と冬の年2回、臨時に支払われる賃金。世間では【ボーナス】【賞与】と言いますが、これは会社や個人の業績の良い時に【ほめて与える】という意味。労働組合では生活級の一部と考え、【一時金】と呼びます。 

 

おーぶんしょっぷ【オープンショップ】

略してオープン。ユニオンショップに対して、労働組合への加入がそれぞれの労働者の意思に任されている組合。 

 

おるぐ【オルグ】

[オルガナイザー](organaizer)の略。【組織する人】という意味で、労働組合に入るようにと宣伝したり勧誘したりする人のこと。また、そういう活動のことも【オルグ】【オルグする】と言います。 

 

かいこ【解雇】

使用者が雇用契約を一方的に解約して労働者を辞めさせるもので労働者の合意がないもの。労働契約法に【解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とされる】とあり、安易に行えるものではありません。 

 

かんぱ【カンパ】

ロシア語の[カンパニア](kampaniya)の略。英語の[キャンペーン]に当たる言葉ですが、一般に、組合活動に充てる資金を、広く呼びかけて募ること。また、その募金や寄付金のことも言います。 

 

ぎあんしょ【議案書】

会議で討議する案を文書にしたもの。労働組合では大会などに提案する方針案(大会議案)などを事前に文書にして配布します。 

 

ぎちょう【議長】

①大会や中央委員会で、その時々に選ばれて議事を進行する人。開会にあたって議長に立候補刷る人がいないかを出席者にたずね、いなければ、前もって執行部がお願いしていた人にやってもらう、という場合が多いです。
②[会議]や[協議会]という名前の組織の代表者。地区協などの代表者が[議長] 

 

きやく【規約】

労働組合を運営する上で、大本となる規則。組合ごとに定められていて、労働組合法にのっとっていなければなりません。 

 

けいだんれん【経団連】

日本経済団体連合会の略称です。経団連は、2002年に経団連と日本経連が統合して発足した団体です。1946年、日本経済の再建・復興を目的に経済団体連合会(経団連)が誕生。日本経営者団体連盟(日経連)は、適正な労使関係の確立を目的に1948年に発足します。以来、経団連は、経済界が直面する重要課題の解決と、自由主義経済の維持・活性化、一方、日経連は労働問題を専門的に扱う経営者団体として、賃金交渉への対応など、それぞれが進めてきましたが、経済問題と労働問題は密接不可分の課題となってきたため、経団連と日経連が統合しました。有力大企業が多く加盟し、自民党や民主党に政治献金を行い、政界・経済界に大きな影響力を持つ組織といわれています。 

 

ごうりか【合理化】

本来、合理的に物事を行うのは望ましいことですが、企業では、経営を【合理的】なものにするためと言って、人員削減や賃金カットを行ってきます。そのような本来の意味と異なる合理化を、労働組合では【合理化】とカッコをつけて言います。→リストラ 

 

さいちん【最賃】

[最低賃金]の略。それ以下の賃金で働かせてはいけないと法律で定められた、最低レベルの賃金。地域別、産業別の最賃がありますが、現在の最低賃金は【最低】の暮らしすらできないほどの低額になっています。また、企業ごとに企業内最賃を決めているところもあります。 

 

さてい【査定】


金額や等級などを、調べて決定すること。労働組合では特に、給与の支払いにおいて、労働者の「能力」や「成果」によって評価・選別し、賃金の格差を付けることを言います。

 

さんべつ【産別】

「産業別」のこと。産業別に集まった労働組合のこと。→単産 

 

さんやく【三役】

委員長、副委員長、書記長(または、議長、副議長、事務局長)の3つの役職を合わせて呼ぶいい方。→四役 

 

じたん【時短】

労働時間の短縮。所定労働時間(定時)の短縮にも、残業時間の削減にも言います。 

 

しっこうぶ【執行部】

「執行委員会」とほぼ同じ意味ですが、執行委員会は機構上の組織を言う場合が多いのに対して、執行部というと実質的な執行機関としての役割を言う場合が多い様です。 

 

じむきょくちょう【事務局長】

実質的には書記長とほぼ同じ役職ですが、組織の代表者の役名が議長という場合には、それに対して「事務局長」と呼びます。 

 

しゃぜん【社前】

会社の前。その会社で働く人に向けた宣伝のために「社前ビラ」をまいたり、会社に抗議するために「社前集会」を開いたりします。 

 

しゅうねんとう【秋年闘】

秋期年末闘争の略。10月下旬から年末にかけて、とくに年末一時金の獲得を目指して行う闘争。→春闘 

 

しゅんとう【春闘】

春季闘争の略。3月上旬から5月位にかけて、特に賃上げと要求を提出して一斉に回答を引き出し、労働者全体が結集して運動を強めることによって、要求獲得の力とします。 

 

じょうぶだんたい【上部団体】

労働組合の組織で、いくつかの組合が集まって一つの連合組織を作っている時、その連合組織のことを言います。神奈川労連に加盟している単組から見れば、神奈川労連は上部団体で、神奈川労連にとっては、全労連が上部団体となります。 

 

しょきちょう【書記長】

労働組合で、事務的な側面を統括し、具体的な活動の展開を計画・支持する役職。書記長のもとに「書記局」を置いて、事務処理などを分担して行います。 

 

すと【スト】

ストライキを行う権利。労働者の基本的な権利の一つですが、労働組合法では、組合員の直接無記名投票によって過半数の支持を得なければ、ストを開始できないとしています。その投票を「スト権投票」といい、単組ごとに確立するのが「単組スト権」、単産などで確率するのが「連帯スト権」です。 

 

せいきゅう【生休】

生理休暇の略。労働基準法では、「生理日の就業が著しく困難な女性が申請した場合」に生休を取得できます。休暇を有給にするか無休にするかは、労使の取り決めによります。請求の取得を賞与や昇給の査定などで極端に不利に扱うことは許されません。精皆勤手当の減額対象とするのも、法の趣旨に反します。 

 

せんじゅう【専従】

労働組合での仕事を専門に行い、食い合い日から給与を得ている人。 

 

そうぎ【争議】

労働争議の略。労働者と使用者(経営者)問いの間の主張が食い違う為に起きる紛争。ストライキやサボタージュも争議行為ですが、特に、会社からの不当解雇や労働条件の一方的改悪などのために、労働委員会への申し立てや、裁判所への仮処分申請や提訴等を行って争うことを言います。 

 

だんけつがんばろー【団結ガンバロー】

労働組合の集会などの最後の締めによく行います。。参加者全員が「団結用意」の掛け声で、左手はひじを曲げ腰に当て、右手はこぶしをつくり顔の高さにします。次に「○○○○のためにOR○○○を目指して、団結(して)ガンバロー」の声に続いて『ガンバロー』『ガンバロー』と参照しながら、右手をこぶしの斜め上に3回つきあげます。 

 

だんこう【団交】

団体交渉の略。労働組合が使用者(経営者)と労働条件について交渉すること。使用者は、正当な理由がないのに団交を拒否してはいけないと法律で定められています。 

 

だんさん【単産】

産業別に組織された労働組合のこと。特に、上部団体から見て、それを構成する「単位」としての産別労働組合を言います。 

 

たんそ【単組】

労働組合が集まって連合組織をつくっているとき、そこに加盟している一つひとつの組合のこと 

 

たんだい【単代】

単組代表者会議の略。分会の代表者も含めて「単組・分会代表者」ともします。 

 

ちゅうしつ【中執】

中央執行委員会、または中央執行委員の略。本部の活動を指導する全国的な執行委員会。 

 

ちゅうりつくみあい【中立組合】

ナショナルセンターや上部団体にも加盟していない労働組合。 

 

ていしょう【定昇】

定期昇給の略。給与で、毎年、年齢や勤続年数とともに自動的に金額が上がっていくこと。また、その分の金額。→ベア 

 

ろうどうしゅだん【労働手段】

人間が労働対象に働きかけるときに、自分と労働対象の間にさしはさみ、人間の活動を伝達するのに役立つすべてのもののことで、具体的には、道具や機械をさします。生産用具(労働対象を加工するのに直接役立つ用具)と補助的な労働手段(加工するのに補助的に役立つ用具)に分けられます。生産用具はまた、生産の筋骨系統といわれる機械的労働手段(原動機・作業機・伝導機)と生産の脈管系統といわれる装置的労働手段(パイプ・タンクなど)に分けられます。補助的な労働手段は、土地、建物、倉庫、鉄道、道路、通信などのことです。[勤労者通信大学・基礎コースより] 

 

ろうどうたいしょう【労働対象】

人間が労働を加えるもの(対象)のことです。天然資源と原料の2つがありんす。天然資源は、木材、鉱石、石炭など、天然に存在する労働対象のことです。原料とは、製鉄業の鉱石や紡績業の綿花のように、過去に既に人間の労働が加えられている労働対象のことを言います。原料はさらに、主要材料(補助的に生産物の形成に加わる、燃料など)に分けられます。[勤労者通信大学・基礎コースより]