ココピアワークス事件訴訟 横浜地方裁判所 2024年9月10日
意見陳述要旨
原告
原告のSです。今回の訴訟にあたり、心情を述べさせていただきます。
私は昨年2月にココピアワークスを福祉利用して就職し、無遅刻無欠勤で働き、勤務態度もよく評価されていました。私もココピアワークスと職員の皆さんを信頼していました。
ところが、体調が良くなっても勤務時間が抑制され、そのことに異を唱えると状況が一変しました。体調が良いので、当初の予定通り勤務時間を伸ばしてほしいと言っただけです。
穏当に異を唱えたことに対し、なぜか怒鳴った、暴言を吐いた、時間延長を強要したと全く理解できない虚偽の評価がされました。私がハラスメントを行ったとされたのです。その虚偽の事実が起点となり、私に対し事実の確認もされず、虚偽が独り歩きして、突然の利用拒否につながりました。また、私が勤務時間のことで行政機関に相談したことも会社にとって不快だったのかもしれません。勤務時間を伸ばしたいという要望の答えが契約解除・雇止めとなったのです。
暴言・強要などを理由とした今回の契約解除・雇止めは、突然の懲戒解雇に近いものです。勤務した期間はたった半年弱です。その後履歴の空白も生じます。今後の就職先でこの雇止めの理由を聞かれたり空白期間や短い就労期間の説明を求められたりしたら、事実でない不名誉な事情について触れなくてはなりません。就労継続支援どころか今後の就職は不利になりました。
私は怒鳴ったり、暴言を吐いたり、人に何かを強要したりする人間ではありません。不実で不名誉な評価をされ、私の名誉は傷つきました。
それも、信頼していた職員がそのような評価をしたり、そうした評価の独り歩きを黙認したりしていたと考えると、裏切られた気持ち、失望感がやみません。
また長い就職活動を経てようやくA型事業所に就職でき、これまで半年近く真面目に働いてきたのは何だったのかと考えるととても悔しいです。
利用者の就労能力を伸ばし、長い就労に耐えられるように支援するのが就労継続支援A型事業所の役割です。にもかかわらず、ココピアワークスは今回、安易な手続きともいえない手続きで、簡単に短期間で人を切り、心に傷さえ与えたのです。行政の委任を受け公益性のある福祉施設がこんなことをするものでしょうか。
今回不当な利用拒否・雇止めに加担してしまった人も含め、いまでも人としては職員の皆さんの心根は優しいはずだと思っています。虚偽の報告をした職員には何らかの理由で被害妄想のようなものがあったのかもしれません。サービス管理者の方は、立場上経営と利用者との板挟みで責任を果たしにくかったのかもしれません。サービス管理者の方自身が、私によるハラスメント被害を訴えているとは考え難いです。他の職員の方々とは勤務中、仲良くさせていただき、仕事自体にも良い評価をいただきました。
半年弱とはいえ、職業指導員の方の指導でライター業務を覚えることができ、私の文章力はかなり上がり、今でも役立っています。勤務時間抑制と今回の突然の利用拒否のことを除けば、ココピアワークスではおおむね心地よく仕事ができました。ようやく仕事に就き、半年弱の勤務の間は安心を得られたことに感謝しています。
しかし、勤務中何の気配もなく、ある土曜日に弁護士から電話があって即時出勤停止・雇止めなどを申し渡されるなど突然ひどい仕打ちを受けました。
今回の裁判で私の名誉や心の傷も含め、失われたものを取り返し、堂々と今後生きられるようにしたいと思います。