2024918

横浜地域労働組合

ココピアワークス裁判第1回期日、傍聴支援のなか原告Sさんが意見陳述をしました

 910日、就労継続支援A型事業所ココピアワークスから違法な契約解除・雇止めをされた組合員Sさんの裁判の第1回期日が開かれました。現在の雇用関係の確認と未払い賃金の支払いを求めています。今回はSさん本人とSさんの弁護士の意見陳述がありました。

 

でっち上げの事実を理由に昨年7月に突然、Sさんの契約解除・雇止めが行われたのがココピアワークス事件です。Sさんは株式会社ココピアワークスに就職してから4ヶ月弱、予定されていた勤務時間の延長が制限され続けていたため、面談でごく穏当に異を唱えました。

 

しかし、ココピアワークスはそれに対し「Sさんが職員に対して暴言を吐き、怒鳴るなどの強要を行った」など虚偽の修飾をし、Sさんが面談でハラスメントを行ったかのような虚構の事実を作り上げたのです。

 

今回の初回期日には、組合員の仲間が何人も傍聴席に集まりました。他方、被告ココピアワークス側は弁護士1人のみで社長も出席せず、傍聴人もいませんでした。

 

裁判の開始はSさん自身の意見陳述からです。傍聴支援者の真剣な眼差しのなか、Sさんは今回の訴訟にあたっての心情を裁判長と目を合わせながら話していました。初めての裁判の経験にもかかわらず、落ち着いていた印象です。裁判長も、Sさんをしっかりと見て耳を傾けていました。Sさんの思いは3人の裁判官にたしかに届いたと思います。

 

不名誉な虚偽の事実を払拭したい思い、誠実な勤務への裏切りの悔しさ、しかし個々の職員には感謝をしていることなど、Sさんの気持ちが良くわかる陳述でした。

 

今回の傍聴支援で、横浜地域労組の組合運動の広がりが実感できました。組合員のご家族も含めSさんに初めて会う人も応援に駆けつけてくれました。Sさんも仲間がいるという実感があってこそ、自信を持って陳述に臨めたのではないかと思います。組合の連帯の大切さを再確認できたのです。

 

組合の仲間の関心も高く、裁判の後Sさん側の向川純平・太田伊早子両弁護士(横浜法律事務所)に対し活発な質問もありました。2人の弁護士はSさんや組合員と同じ目線とスタンスで、質問しやすい雰囲気でした。両弁護士の説明は詳しく、とてもわかりやすかったです。

 

向川・太田両弁護士は訴状作成段階からSさんの気持ちを十分に汲み取って丁寧に訴訟を展開しています。

 

労働組合は何よりも助け合いの組織です。今回のように仲間の助けによって一人が強くなり、強くなった一人が次はほかの仲間を一緒に助けるというように組合の足腰が強くなっていくことを願います。

 

陳述の要旨 ココピアワークス裁判第1回期日原告意見陳述要旨 2024.9.10 

事案の概要 ココピアワークスの違法雇止めに対して提訴(プレスリリース)2024.5.21